Zo通信 

2026-08-27 00:00:00

 ローマ郊外にあるカタコンべを訪れた時のことです。カタコンベとは、古代ローマ時代2~4世紀に迫害から逃れたキリスト教徒により造られ地下墳墓のことです。わずかに照らされた電灯の光の奥に、小さな赤茶色の水差しであろう壺が置かれていました。ふっくらとした胴の上部に「鳩」が生き生きと線彫りされていて、その愛くるしさは、心に残っています。

地球上には、1万種を超える鳥がいて、日本には、600種位の鳥が生息しているそうです。春先に姿を見せるメジロやシジュウガラは、爽やかな季節の到来を告げます。東洋では、伝統的に「花鳥図」というものがあり、屏風や襖絵、掛け軸に鴨や鶴、鶏、時には孔雀なども描かれ、縁起の良い題材として好まれてきました。

中国の神話に起源をもつ「鳳凰」(ほうおう)は、空想の鳥として我が国にも伝わり、建設の装飾や工芸の模様として優美な姿に成長しました。西洋では、「白い鳩」は、純真無垢の天からの仕えとして古くから教会の壁画にも描かれてきました。「鳥たち」ほど時空を超えて人々をひきつけ表現されてきた素材は他にないでしょう。

(S,I)