Zo通信 

2026-11-01 00:00:00

 静かな場所で本を読む。静かな場所で音楽を聴く。静かな場所で美術作品を鑑賞する。静かな場所で・・・。静かな場所というのは、自分から求めないとなかなか得られなくなっているかも知れません。古寺を訪ねる時、参道に入ると静けさに包まれ、お堂に入るまでには、厳粛で静かな気持ちになり落ち着きます。柔らかい光の中に佇む仏像の姿に思わず合掌します。

その場に行かなければ得られない豊かな時間がそこには流れています。その記憶は、いつまでも心に残りかけがいのない財産となります。

同様の体験は、図書館や音楽堂、美術館を利用することでも得られます。いずれの施設にも日常から離れて気持ちが集中できる静けさがあります。美術館は鑑賞者にとって作品と最初に出会う大切な場所です。ここでは、できる限り自然に作品が鑑賞できるような環境が求められます。静けさと落ち着いた光の中で作品に出会うことができればこんな素晴らしいことはありません。静けさには、「静寂」、「閑か」、「しじま」などがあります。それぞれ静かさの質の違いを微妙に伝えている言葉としてどれも魅力的です。

(S.I)